学術研究と初対面

Aug 31, 2022 | 研究計画書 | 0 comments

Written by Bo
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皆さんは、学術研究もしくは論の進め方に初めて接触するのは、おそらく大学卒論を書く時だと思います。卒論研究を進めていくうちに、疑問や困難などについて、指導先生のアドバイスを受けて少しずつ前進していきます。大学院にいく学生さんは、高い学術レベルの研究を求められているので、そのプロセスの中で自分の研究に対する思考も姿勢もプロに向けて前進していくと同時に、研究能力も自然についてくると思います。

以上は理想的な状態です。ところが、大学時代、真剣に卒論に向いていない学生さんも多くいるでしょう。簡単に卒業させてしまう大学は、日本でも海外でもいっぱいあります。そもそも卒業要件が低いかもしれません。良い、悪いとは言えません。ただし、その場合、大学院に行くとき、研究に纏わると、いろんな問題が生じてしまいます。今回、学術研究との初対面において、頭の中の曖昧に対して以下のように幾つかの質問の形でまとめました。お役に立つことができれば嬉しいです。

世の中になぜ研究が必要なのか?

世の中、我々人類はまだ解明されていないことがいっぱいです。我々人間社会について、自然界について、宇宙について、我々の体について、昔の時代よりずっと多くのことを知るようになりました。しかし、まだまだいっぱい知らないことがあります。だから、それらを正しく知るために研究が必要なのです。研究を通して、これまで知らなかったことが初めて知るようになります。これが「研究」という作業の一番果たせなければいけない任務です。

研究という二文字に対してどんなイメージですか?

こちらの記事「研究計画と学習計画との違いは?」で、詳しく解説しています。

では、学術研究は一体、何を研究/探求しますか?

一般的に言えば、学術研究の狙いは、この世界、社会における一般的な法則・規律などを探求します。だって、その規律的なものがわかったら、「ああ、なるほど、この社会はこうなっているんだ」と知るようになるからです。

でも、例外もあります。例えば、民俗学の場合、中国雲南省傣族の人々の生活実態を明らかにする研究では、傣族の生活がわかっていても、社会の一般的な法則規律にあまり関連していないですね。しかし、傣族という部族はものすごく特殊性があるから、人類の一部としてそれをきちんと記録して残っていく意味が十分あります。だから、民族学など特定部落の実態を明らかにするような研究、一般的規律の探求をしなくても、立派な学術研究です。

また、みなさんは、事例研究というものがよく見かけるのではないかと思います。事例研究といっても、あくまで典型的事例への考察を通じて、何らかの一般的規律・法則の発見を目的としますので、個別を研究するものではありません。

もう一つの例を挙げましょう!例えば、安倍晋三氏の政治思想、執政理念などを明らかにするのは学術研究ではありません。それに対して、歴代日本首相の政治思想や執政理念を考察することで、首相としての共通点と相違点を明らかにするのが研究です。

研究の目的地は?研究は社会問題を解決しますか?

結論から言うと、学術研究は社会問題などを解決しません。問題の解決は、政治家、教育家、政府の仕事です。学術研究は、あくまで問題の発生要因かプロセスを探究し、その上で一つの解決案を提供するものです。

なので、あなたの研究計画、もしくは論文の研究目的のところを確認してください。何らかの社会問題を解決することを目的とする、というふうに書いてあるのならば、修正してくださいね。

今回は以上です。皆さんのお役に立てば嬉しいです。

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